ボートレースグランプリ(賞金王決定戦)の優勝者はその年の賞金王!?
賞金王決定戦は、ボートレースのSG競走の1つです。
通称名称は「ボートレースグランプリ」。
SG競走「グランプリシリーズ戦」と並行して開催されます。
この記事は「賞金王決定戦(ボートレースグランプリ)」と「賞金王(グランプリ)シリーズ」についてを簡単にまとめています!
目次
大会概要
- 格付:SG
- 優勝賞金:1億円
- 出場資格:獲得賞金ランキング上位18名
- 主催者:各市・組合
- 開催地:持ち回り
- 大会形式:トーナメント制
- 第1回執行日:1986年12月21日
賞金王決定戦・賞金王シリーズ戦は1986年に創設されました。
「グランプリ(賞金王決定戦)」と「グランプリ(賞金王)シリーズ」が2部構成で並行して開催されます。
優勝賞金が1億円と破格で、例年この競走で優勝したボートレーサーが賞金王となっています。
5大SG競走「GRANDE5」の最終戦にあたる大会で、最高峰の競走と位置づけられており、「ボートレースの日本シリーズ」とも言われています。
大半の開催地はボートレース住之江
大半は住之江競艇場(ボートレース住之江)で開催されています。
平均して6-7年に1回は住之江を離れて他の競艇場で開催されており、過去住之江以外での開催は、平和島が4回、戸田・福岡でそれぞれ1回ずつの開催です。
優勝賞金は1億円! ギネス記録にも認定されてる!?
グランプリ優勝戦の優勝賞金は1億円です。
これは1レースの賞金額としてはKEIRINグランプリ(=競輪の大会)に次ぐ世界2番目の最高賞金額となっています。
なお、優勝賞金が1億円の大台に乗せたのは本大会の方が先で、ギネス世界記録にも認定されました。
優出した選手は翌年度に行われるほとんどのSG優先出場権をゲット!
グランプリ優勝戦に進出した6名の選手は、翌年のチャレンジカップとグランプリを除く全てのSG競走への優先出場権が得られます。 (※フライングによる出場辞退期間と重複する場合などは除きます)
その反面、優勝戦で選手責任によるスタート事故が発生した場合は、1年間のSG選出除外という厳しい罰則が与えられ、優先出場権も消滅します。
出場資格は賞金ランキング上位60名であること
グランプリ・グランプリシリーズは開催年の獲得賞金ランキング上位60名(※チャレンジカップ最終日時点)の選手が出場できます。
上位18名はグランプリに選出され、19位~60位の選手はシリーズ戦に選出されます。
選出外選手 ~ランキング上位者であっても出場できない場合~
以下の選手は、賞金ランク上位者であっても選出除外の対象となります。
- フライング休みが当該競走の前検日を含む開催期間と重複する選手
- 前年のグランプリ以降のSG優勝戦でスタート事故を起こした選手
- 開催年のオーシャンカップ以降のSG準優勝戦でスタート事故を起こした選手
- 負傷・病気等により出場を辞退した選手
- 褒賞懲戒規定による出場停止処分を受けた選手
特例として、フライング休みが前検日を含む開催期間と重複しても、選考期間内における獲得賞金ランクが21位以内の場合は出場できます。
また、賞金獲得ランキング上位18位の選手は、SG優勝戦・準優勝戦でスタート事故を起こしていても選出されます。 (※SG優勝戦・準優勝戦でのスタート事故は、F・Lの原因が選手事由外である場合は除かれます)
グランプリで起こったドラマの数々
この項目では、グランプリで起こった印象的な出来事をいくつかご紹介します!
1992年、野中和夫元選手がグランプリで完全優勝達成!
1992年に住之江競艇場で行われた、第7回大会のことです。
今は現役を引退している野中和夫元選手が「グランプリ完全優勝」を達成しました。
この偉業は未だに破られておらず、現時点でグランプリ完全優勝を果たしているのは野中選手のみとなっています。
2009年、松井繁選手が3度目のグランプリ優勝
2009年にボートレース住之江行われた、第24回大会のこと。
松井繁選手が通算3度目となるグランプリ優勝を果たしました。
しかし、実はグランプリを3度優勝している選手は松井選手だけではありません。
野中和夫選手・植木通彦選手・田中信一郎選手も同じ記録を持っており、松井選手は史上4人目となっています。
2014年、茅原悠紀選手が6コースからの異次元ターンでミラクル優勝!
2014年にボートレース平和島で行われた第29回大会では、6号艇に番組されていた茅原悠紀選手が6コースからのミラクルターンで見事に優勝を果たし、レース直後は男泣きにむせびました。
6コースからグランプリ優勝を果たしたのは茅原選手が初めてではありませんが、歴史に残るほどの名試合であったことは間違いありません。
2018年、峰竜太選手のSGグランプリ初制覇
2018年にボートレース住之江で行われた、第33回大会。
峰竜太選手がグランプリ初制覇を果たし、自身SG2度目の優勝となりました。
峰選手はこの年、最優秀選手・記者大賞を受賞。
さらに、この年の最高勝率(8.25)を叩きだし、賞金ランキング1位の座にも着きました。
2018年の競艇界の顔は、間違いなく峰選手といえるでしょう。
表彰台に立った峰選手の目にはじんわりと涙を浮かんでいました。
2019年 トライアル戦で3艇が絡む大事故が発生!?
グランプリ史上初のナイター開催という年。
初日の最終レースである「トライアル1st」でその事件は起きました。
1周目1Mで1号艇の柳沢一選手まさかの転覆。
転覆するボートに衝突する形で、4号艇の太田和美選手と5号艇の池田浩二選手が巻き込まれてしまいます。
グランプリ(賞金王決定戦)の流れ
グランプリは6日間開催で行われます。
前半5日間はトライアル競走が、最終日は順位決定戦とグランプリ決定戦が行われます。
- 1・2日目:トライアル1st
- 3~5日目:トライアル2nd
- 最終日:順位決定戦・グランプリ決定戦
初日・2日目:「トライアル1st」
賞金ランキング7位~18位の12名で「トライアル1st」を行います。
各選手2レースずつ行い、得点上位6名だけが「トライアル2nd」へ進出します。
下位6名は敗退となり、グランプリシリーズに予選3日目から合流となります。
3日目-5日目:「トライアル2nd」
「トライアル1st」を勝ち上がった6名と、それからシードされていた賞金ランキング1位-6位の選手を加えた12名で「トライアル2nd」が行われます。
「トライアル2nd」は各選手とも3レースずつ出場します。
最終日:「グランプリ決定戦」
「トライアル2nd」の得点上位6名が「グランプリ決定戦」へ進出。
また、惜しくも下位となった6名は「順位決定戦」を行います。
使用するモーター(エンジン)は開催場における勝率上位機、および専門紙・スポーツ紙の記者が推薦したものが用意されています。
グランプリシリーズ(賞金王シリーズ戦)の流れ
シリーズの開催期間はグランプリと同様に6日間です。
前半4日間は予選、5日目は準優勝戦、最終日はシリーズ優勝戦が行われます。
- 初日:予選・シリーズ特別戦
- 2日目:予選
- 3日目:予選・シリーズ復活戦
- 4日目:予選・得点率上位の18名が準優勝戦へ
- 5日目:準優勝戦
- 最終日:特別選抜戦・シリーズ戦優勝戦
予選3日目からは、グランプリのトライアル1stで敗退した6名も合流となります。
トライアル1st敗退者6名は、得点がシリーズ戦にも持ち越されますが、不利を補うために「シリーズ復活戦(3日目)」を行っています。
5日目の準優勝戦は、各レース上位2着(6名)が優勝戦へ・3着以下(12名)は特別選抜戦へ進出します。
直近10年の優勝者
グランプリ(賞金王決定戦)とグランプリシリーズ(賞金王シリーズ戦)、それぞれの直近10年の優勝者は以下の通りとなります。
グランプリ(賞金王決定戦)の直近10年の優勝者はこちら!
回数 | 優勝戦日 | 開催場 | 優勝者 | 所属 |
---|---|---|---|---|
第26回 | 2011年12月25日 | 住之江 | 池田浩二 | 愛知支部 |
第27回 | 2012年12月24日 | 住之江 | 山崎智也 | 群馬支部 |
第28回 | 2013年12月23日 | 住之江 | 池田浩二 | 愛知支部 |
第29回 | 2014年12月23日 | 平和島 | 茅原悠紀 | 岡山支部 |
第30回 | 2015年12月23日 | 住之江 | 山崎智也 | 群馬支部 |
第31回 | 2016年12月25日 | 住之江 | 瓜生正義 | 福岡支部 |
第32回 | 2017年12月24日 | 住之江 | 桐生順平 | 埼玉支部 |
第33回 | 2018年12月24日 | 住之江 | 峰竜太 | 佐賀支部 |
第34回 | 2019年12月22日 | 住之江 | 石野貴之 | 大阪支部 |
第35回 | 2020年12月20日 | 平和島 | 峰竜太 | 佐賀支部 |
6年ぶりに平和島で行われた、昨年度の大会優勝者は、峰竜太選手でした。
峰選手は2018年に行われた第33回でも優勝しており、2度目のグランプリ制覇となっています。
グランプリシリーズ(賞金王シリーズ戦)の直近10年の優勝者はこちら!
回数 | 優勝戦日 | 開催場 | 優勝者 | 所属 |
---|---|---|---|---|
第26回 | 2011年12月25日 | 住之江 | 勝野竜司 | 兵庫支部 |
第27回 | 2012年12月24日 | 住之江 | 篠崎元志 | 福岡支部 |
第28回 | 2013年12月23日 | 住之江 | 前本泰和 | 広島支部 |
第29回 | 2014年12月23日 | 平和島 | 平本真之 | 愛知支部 |
第30回 | 2015年12月23日 | 住之江 | 長田頼宗 | 東京支部 |
第31回 | 2016年12月25日 | 住之江 | 今垣光太郎 | 福井支部 |
第32回 | 2017年12月24日 | 住之江 | 新田雄史 | 三重支部 |
第33回 | 2018年12月24日 | 住之江 | 平尾崇典 | 岡山支部 |
第34回 | 2019年12月22日 | 住之江 | 馬場貴也 | 滋賀支部 |
第35回 | 2020年12月20日 | 平和島 | 深川真二 | 佐賀支部 |
昨年度優勝者は、深川真二選手。
この年は、グランプリ・シリーズ共に佐賀支部の選手が優勝を飾る形となっています。
まとめ:グランプリは今年(2021年)も開催が予定されています!
- 開催期間 第36回 2021年(令和3年)12月14~19日
- 開催地 ボートレース住之江(ナイター開催)
今年も住之江にて、グランプリが行われます。
去年(2020年度)に行われたグランプリは新型コロナウイルス対策の為、入場制限が施行されていました。
開催地が平和島であったことから、東京都及び神奈川・埼玉・千葉県在住者に限って事前抽選を行い、選ばれた方だけが入場できるという形式を取りました。
入場制限されていたこともあり、平和島競艇公式チャンネルによるライブストリーミング配信が大いに賑わいをみせたそうです。
今年も同じように入場者制限等の対応が取られることが予想されますが、その際はオンラインで選手たちを熱く応援しましょう!
- ドント小東
- 競艇歴100年のファッションデザイナー☆降臨☆
【教えてやろう、競艇なんて簡単だ】
潤沢なノウハウ、金、富、そして金の全てを兼ね備えた貧乏ライターです
峰はワシが育てた…