ツケマイとは? ライバルを『沈める』高等技術!? 競艇(ボートレース)の基礎知識を徹底解説!
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ツケマイとは、引き波によってライバルを「沈める」高等技術のこと!
この記事ではツケマイの概要からメリット&デメリットまで徹底解説!
ツケマイを得意とする選手もご紹介!
5分で読める、競艇(ボートレース)初心者に向けた入門書です!
目次
ツケマイとは
「ツケマイ」とは、『外側の艇が内側の艇にピッタリくっついた状態でターンし、抜かしてから相手を引き波(ひきなみ=ボートが航走した後方にできる、飛行機雲のような波のこと)に巻き込み減速させる』という高等テクニックです。
ボートレース公式HPに掲載されている競艇用語集の「ツケマイ」の項目では、短い参考動画が添付されています。
動画内では原田幸哉選手が実際に見事なツケマイを決めている映像が見られます。
百聞は一見に如かずということで、文章では分りにくいと感じた方は是非そちらをご覧ください!
ツケマイの語源
競艇用語では「回る」のことを「舞う」と表現します。
旋回半径を「マイしろ」と呼んだり、モーターの回り足を「マイ足」と表現する人もいます。
また、「ツケマイ」は他艇とピッタリ横並びになる技なので、横に「着ける」という意味で「ツケ」の部分が引用されているようです。
なので、「ツケマイ」を漢字で表すならば、「着舞」という形になります。
ツケマイは「捲り(まくり)」の一種
ツケマイは「捲り」の一種です。
「捲り(まくる)」とは、『ターン中に他艇の外側を旋回して抜かすこと』を指します。
ちなみに、外側を旋回して抜かせなかった場合は、『捲りが届かない』等と表現されます。
ツケマイは捲りの応用技術です。
ツケマイは「他艇の外側を旋回する」だけではなく、「内側の艇にピッタリとくっついて引き波に嵌める」という条件がある分、ただの捲りよりも高等技術と呼べそうですね。
また、「捲り」は航走技術の一種ですが、「決まり手」の一つでもあります。
「決まり手」とは、『そのレースで1着の艇が勝敗を決めた手段』のことです。
決まり手として定められているのは、2021年1月現時点で
- 逃げ
- 差し
- 捲り
- 捲り差し
- 抜き
- 恵まれ
の6種類。
決まり手が「捲り」になる条件は、『1周目の1マークで捲ってからそのまま抜かれずに1着になること』です。
実はツケマイも元々は決まり手の1つだったのですが、現在は「捲り」と統合されてしまいました。
ツケマイのメリット・デメリット
メリット
- 1.先行している艇を減速させることが出来る
- 2.成功するとインコースを取りやすくなる
メリットその1、先行している艇を減速させることができる。
ツケマイのメリットは何と言っても、引き波によって先行する艇を一艇、減速させられることです。
成功すれば、ライバルの1人を首位争いから脱落させることも不可能ではありません。
メリットその2、成功するとインコースを取りやすくなる
競艇は一般的にインコースが有利とされています。
ツケマイによって自分より内側を走る艇を後方に置き去りにできれば、インコースを航走しやすくできます。
デメリット
- 1.他艇と接触するので、転覆事故を起こすリスクが高まる
- 2.失敗した時は自分が減速させられる
デメリットその1、転覆事故のリスクがある。
艇同士の接触は、バランスを崩すことで転覆に繋がることが少なくありません。
転覆事故は命を落とす可能性もあるため、選手側としては避けたい事態です。
無理な接触は批難の対象でもあります。
『危険を犯してでもこのレースは勝ち獲りたい』という選手たちの本気度合いが垣間見られる技ともいえます。
デメリットその2、失敗したときは自分が減速させられる。
ピッタリとくっついた後に内側の艇を抜かせなかった場合、自分が引き波に巻き込まれる可能性があります。
また、旋回時にくっつく為、内側の艇が想定以上にターンが外側に膨らんだ場合は、自艇の行く手が阻まれるので減速せざるを得なくなります。
ツケマイが得意な選手
続いて、ツケマイを得意とする選手達を紹介します。
ツケマイは高等技術であることもあり、自然と得意な選手はトップレーサーが多くなります。
ここでは、代表的な4名をピックアップしています。
毒島誠(ぶすじま まこと)選手
![第22回チャレンジカップでの毒島選手](../../_common/imageresize.php?type=thumb&file=../daizenshu/tsukemai/img/1.png)
毒島選手は全速ツケマイを得意としている選手です。
群馬支部所属の選手で、生年月日は1984年1月8日。
地元の桐生競艇場で2003年5月9日にデビュー。
登録番号は4238です。
2021年3月現時点で、最上グレートの大会であるSGを7回優勝しています。
前年度(2020年)の賞金ランキングは、155,208,000円獲得で3位でした。
山崎智也(やまざき ともや)選手
![第54回ボートレースクラシックでの山崎選手](../../_common/imageresize.php?type=thumb&file=../daizenshu/tsukemai/img/2.png)
山崎選手は積極的にツケマイを狙う選手です。
群馬支部所属の選手で、生年月日は1974年3月11日。
地元の桐生競艇場で1992年12月にデビュー。
登録番号は3622です。
2021年3月現時点で、最上グレートの大会であるSGを11回優勝しています。
前年度(2020年)の賞金ランキングは、40,161,000円獲得で74位でした。
興津藍(おきつ あい)選手
![第22回チャレンジカップでの興津選手](../../_common/imageresize.php?type=thumb&file=../daizenshu/tsukemai/img/3.png)
2018年にG1の「びわこ大賞」2日目にて、守田俊介選手を会心のツケマイで沈めました。 (この日出場した3レースは全て3位内)
興津選手は徳島支部所属の選手で、生年月日は1981年3月23日。
地元の鳴門競艇場で1999年11月19日にデビュー。 登録番号は4052です。
2021年3月現時点で、G1を3回優勝しています。
前年度(2020年)の賞金ランキングは、39,446,000円獲得で79位でした。
大山 千広(おおやま ちひろ)選手
まとめ:ツケマイはハイリスク・ハイリターンの高等技術
ツケマイとは、『内側の艇とピッタリくっついてターンして抜き去り、引き波によって内側の艇を減速させる技術』のこと。
成功すればライバルを「沈める(上位争いから脱落させる)」ことができますが、失敗すると自分が減速させられてしまうという、ハイリスク・ハイリターンの側面を有しています。
狙えば簡単にできるというものでもなく、技量が必要なことはもちろん、成功する条件も限られているようです。
そのため、1周目1マークに限らず、2周目・3周目などで見られることも珍しくありません。
レース中に1つ1つのターンをツケマイかどうか確認するのも、競艇を楽しむ醍醐味のひとつと言えそうですね!
![ドント小東](https://algarne.com/_common/img/writer/dontkohigashi.jpg)
- ドント小東
- 競艇歴100年のファッションデザイナー☆降臨☆
【教えてやろう、競艇なんて簡単だ】
潤沢なノウハウ、金、富、そして金の全てを兼ね備えた貧乏ライターです
峰はワシが育てた…