検索

福岡支部の絶対エース瓜生正義の波乱万丈の歴史と強さの秘密とは…?

福岡支部の絶対エース瓜生正義の波乱万丈の歴史と強さの秘密とは…?

養成所(当時の本栖訓練所)では、当時、史上最高となる「勝率8.65」「2連対率84%」という驚異的な記録を残し、デビュー前から天才レーサーとして期待されていた瓜生正義選手。

瓜生正義選手のこれまでの名レースや舟券予想に役立つ、舟足に求めるものなどの情報をまとめましたので、最後までお楽しみください。

目次

瓜生正義選手のプロフィール

瓜生正義選手
瓜生正義選手
  • 登録番号:3783
  • 生年月日:1976年3月5日
  • 身長:159cm
  • 体重:52.0kg
  • 血液型:A型
  • 支部:福岡
  • 出身地:福岡県
  • 登録期:76期
  • 級別:A1級
  • 師匠:古賀 武日児

主な戦績

デビュー戦 1995年5月19日若松競艇場
初勝利 1995年5月若松競艇場(デビュー3走目)
G1初優勝 1998年7月 45周年記念マーメイドグランプリ
SG初優勝 2007年6月 第34回笹川賞

その他主なSG戦績

2009年5月 第36回笹川賞
2010年10月 第57回全日本選手権
2011年6月 第21回グランドチャンピオン決定戦
2011年8月 第57回モーターボート記念
2012年8月 第58回モーターボート記念
2013年10月 第60回全日本選手権
2016年10月 第63回ボートレースダービー
2016年12月 第31回グランプリ
2019年7月 第24回オーシャンカップ
2021年12月 第36回グランプリ

瓜生正義選手の成績

SG優勝11回、G1優勝20回、通算2000勝を超える成績を残している瓜生正義選手のグレード毎の記録です。

グレード 勝率 1着率 2連対率 3連対率 優出 優勝
SG 8.05 23.1% 42.6% 59.0% 40 11
G1 7.34 26.9% 49.2% 65.8% 111 20
G2 7.76 34.0% 56.0% 68.0% 9 9
G3 7.65 48.6% 68.5% 80.4% 17 6
一般 8.08 52.7% 74.0% 84.0% 126 48
総合 7.73 34.8% 56.1% 70.4% 303 87

瓜生正義選手の呼び名は「正義のヒーロー」

瓜生正義選手は福岡県出身で登録番号「3783」、76期は同期に「原田幸哉選手」や「魚谷智之選手」がいます。

「女子最強」とも呼ばれ2012年に引退した、横西奏恵選手も同期だ。

元々はオートレーサーになりたいと思っていたそうですが、ボートレースの選手になってみようと受けてみたところ見事合格したという経緯です。

本栖(養成所)での成績は以下の通りです。

  • 勝率:8.65
  • 複勝率:83.84
  • 事故率:0.00
  • F:0
  • L:0
  • 準優出:10
  • 優出:9
  • 優勝:6

勝率、複勝率(2連対率)は、当時史上最高という素晴らしい成績です。

養成所時代でも事故率やフライングが「0」という部分を見ても、技術の高さ、センスの良さを感じます。

デビュー後はその才能を存分に発揮して、福岡支部のエースとして活躍していきます。

2012年に瓜生選手のキャッチフレーズを募集するキャンペーンが行われ、その際に、瓜生正義選手の名前をもじった「正義のヒーロー」が選ばれました。

ボートレースファンにとっては、どこからでも1着を狙える瓜生選手は、まさに正義のヒーローですよね!

瓜生正義選手のレースの軌跡

3年目でG1初優勝で開花!ここから始まる正義のヒーローストーリー

3年目でG1初優勝
3年目でG1初優勝

養成所時代から大型新人として期待されていた瓜生選手は、3年目にはG1やSGに出場するほどの活躍をします。

第25回笹川賞に出場選手の中で最年少という状況でSG初挑戦をしましたが、トップレーサー達の洗礼を受けて未勝利で終わる悔しい結果となりました。

1998年の7月、常滑競艇場で開催されたマーメイドグランプリで、弱冠22歳でG1初優勝という快挙を達成します。

優勝戦の出場選手は、

  • 1号艇 高山秀則
  • 2号艇 中川俊介
  • 3号艇 大島一也
  • 4号艇 瓜生正義
  • 5号艇 太田和美
  • 6号艇 烏野賢太

進入隊形は1356/24となり、瓜生選手は大外6コースからの戦いになります。

2号艇中川選手がトップスタートで内側4艇を捲り、1マークを旋回しますが、惜しくも0.01のフライングとなります。

続いていたのが0.00とタッチスタートの瓜生選手。

6号艇烏野選手の猛追を受けますが、冷静にターンを回り、見事G1初優勝の栄冠に輝きます。

今でも活躍しているレーサーは頭角を現すのが早いな。

SG初優勝は同期の助けもあった?

瓜生選手の初SG優勝は2007年の第34回笹川賞で、デビューから12年目になります。

住之江で開催された第34回笹川賞。

優勝候補は笹川賞V3を狙う絶対王者松井繫選手です。

瓜生正義選手は、初日ドリーム戦のメンバーに選出されており6号艇からの出走で3着連対とします。

その後3日目の1走目では江口選手の前付けもあり、5号艇6コースから4着となりましたが、それ以外は節間1着3回含む3連対の活躍で、優勝戦1号艇を勝ち取りました。

優勝戦メンバーは、

  • 1号艇 瓜生正義
  • 2号艇 松井繫
  • 3号艇 田村隆信
  • 4号艇 濱野谷憲吾
  • 5号艇 原田幸哉
  • 6号艇 三嶌誠司

SG初優勝の絶好のチャンスをものにした瓜生選手。

これまで瓜生選手はSG優勝戦を9回経験していますが優勝できず、10回目のチャンスを絶好枠で迎えます。

スタートは0.11としっかり踏み込みますが、1マークで握った懐を松井選手が差してきます。

バックストレッチでは完全に松井選手が瓜生選手を捉え2マークを先マイしようとしたところで、今でも語り継がれる名場面が生まれます。

5号艇原田幸哉選手が先頭の松井選手に強烈なダンプをお見舞いします。

このチャンスに最内をしっかり差してトップに躍り出た瓜生選手がそのままトップを守り切り、念願のSG初優勝となりました。

YouTubeなどでは原田幸哉選手のダンプや松井繫選手が怒っているといった動画が人気になっておりますが、実はこのレースが瓜生正義選手のSG初優勝レースでした。

実績もあり、一節間成績を残して優勝戦の1号艇を勝ちとったので実力で優勝したと思いますが、松井選手に差された瓜生選手を同期の原田選手が助けたという意見もあります。

そう思ってレースを振り返ってみると、また違った見方ができて面白いと思います。

悲願のグランプリ優勝&賞金王

現在まで瓜生正義選手のSG優勝回数は「11回」と歴代3位の記録です。

誰もが頂点を目指す勝負の世界ですが、ボートレース界では年末に行われるSGグランプリ・賞金王がその年の頂点といえ、そこを目指して走っていると言っても過言ではありません。

優勝賞金1億円の栄冠を、瓜生選手が手にしたのは2016年、SG通算優勝回数9回目でした。

2016年は、石野貴之選手がSGレース2回、G1レース1回の優勝などの活躍をみせ、賞金ランキング1位でこのグランプリに参戦、瓜生選手もSGレース1回、G1レース2回の活躍で、第3位の獲得賞金でグランプリを迎えました。

グランプリの予選では、1着・3着・1着と得点率トップの成績で優勝戦の1号艇を勝ち取ります。

優勝戦のメンバーは、

  • 1号艇 瓜生正義
  • 2号艇 菊地孝平
  • 3号艇 桐生順平
  • 4号艇 石野貴之
  • 5号艇 松井繁
  • 6号艇 辻栄蔵

進入では絶対王者松井繫選手が前付けを行い、2コースへ。

瓜生選手は枠を主張して1コースは死守しましたが、100m起こしとだいぶ深くなってしまいました。

瓜生選手は0.08のST順1位のトップスタートを切りますが、前付けした松井選手が0.21と大きく遅れ、壁の無い状態になるピンチ。

3コース2号艇はスタート巧者の菊地孝平選手が、瓜生選手と同じ0.08のスタートで壁のないところを捲り差してきますが、見事にブロックして1マークを先マイ。

5コースに入った賞金ランキング1位の4号艇石野貴之選手が捲り差して飛び込んできます。

それでも2人を寄せ付けず大差をつけたままトップを守り切り、念願のグランプリ初優勝となりました。

優勝後のインタビューでは、

思った以上にゴールドヘルメットが思い、むち打ちになった感じです(笑)。

その重さと「グランプリ」の重さを重ね合わせています。

中略

実は12月25日は妻の誕生日で「グランプリ」のファイナルがちょうど25日になる時に優勝出来たら最高だなと思っていたので、クリスマスプレゼントができて嬉しいですね(照)

本当、支えてくださった方々のお陰でここまで来ることができました。

ありがとうございます。

来年も宜しくお願いします。

みなさん、良いお年をお迎えください。

というコメントでした。

ちなみに、優勝したこの日は奥さんの誕生日でもあるようだ。

前年グランプリチャンプの珍記録「2節連続フライング」から人生初のA2転落

2016年は自身初のグランプリ覇者となった、瓜生正義選手。

翌年はスタート事故で苦しむことになります。

2017年3月江戸川競艇場で開催されたG1レースの初日にフライング。

翌月の4月大村競艇場で開催されたG1レースの優勝戦で痛恨のフライングをしてしまい、2節連続のフライングでF2となってしまいます。

グランプリを勝って、気が抜けていたのか、おごり、過信があったのかなと反省した記憶がある。

と当時を振り返ったそうです。

フライング休みの結果、出場回数不足により、翌年にA2級に降格してしまいます。

A2となった瓜生正義選手は、当然SGや記念などの斡旋がなくなったことで、一般戦での斡旋が増えます。

SGレーサーである瓜生正義選手が、一般戦を走ればどうなるのか。

結果、2018年前期は全選手の中で勝率第一位の「8.19」という成績を残し、2015年以来、5度目の勝率第一位に輝くということになりました。

史上最悪の返還金額41億円 グランプリ優勝でナイター7場完全制覇

2021年の頂点を決めるSGグランプリは、史上最悪と言われる4艇転覆失格による、41億円の返還金額という大波乱となりました。

優勝戦のメンバーは、

  • 1号艇 峰竜太
  • 2号艇 丸野一樹
  • 3号艇 平本真之
  • 4号艇 瓜生正義
  • 5号艇 白井英治
  • 6号艇 毒島誠

一番人気はグランプリ連覇を目指す、最強レーサー峰竜太選手が1号艇、瓜生正義選手は4号艇となります。

5号艇の白井英治選手が前付けに行こうとしたところ瓜生正義選手は枠番を主張。

結果として、3コースからの進入となります。

進入隊形は1245/36となり、スタートは全艇が0.10以内というほぼ一直線でしたが、そこから瓜生選手の強烈なツケマイが炸裂。

1マークを回った時点で、瓜生選手の捲りは決まっていましたが、峰竜太選手がターンマークに激突して転覆。

後続する3艇が続いて転覆するという大事故に発展します。

5号艇白井英治選手が辛うじて事故艇を避け、レースは瓜生選手と白井選手の2艇のみとなり、3連単・3連複などが不成立。

史上最悪の41億円返還という結果となりました。

これだけの大事故による優勝だったためか瓜生選手は複雑な表情でしたが、賞金1億円を獲得し、自身2度目のグランプリ制覇となりました。

瓜生選手が重要視しているのは「行き足」

出足や伸び、乗りやすさなど、選手によって求める優先順位は違いますが、瓜生選手は全てをバランス良く求めていますが、特にスリットで下がると何もできないと考えていることから「行き足」を求めているそうです。

整備巧者・ペラ巧者である瓜生選手

平凡なモーターを引いてしまったとしても、しっかり整備をして、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるでしょう。

瓜生選手のレーススタイルは、なんでもできる「自在」ですが、中でもグランプリの優勝戦で峰竜太選手を襲った「ツケマイ」は強烈です。

どのコースからでも狙える選手ですが、特に3・4コースのセンターからはスタートから自在の攻めが決まりますので、「行き足」が出ているレースでは、狙ってみてはいかがでしょうか。

4コースから内側では3連対率が非常に高いぞ。

こうだ
こうだ
競艇も好きだが、ボートレーサーも好き。
ボートレーサーを軸に考えて勝負することもあります。
そういう時は大体負けてしまうのですが。
よい子はマネしないでください。

合わせて読みたい記事