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白井英治選手は飽くなき向上心を持った師弟愛にあふれる真面目な人柄だった

白井英治選手は飽くなき向上心を持った師弟愛にあふれる真面目な人柄だった

トップレーサーの白井英治選手。

年間勝率、獲得賞金、完全優勝など実績を残しながらも、SG制覇にはなかなか手が届かず「無冠の帝王」と呼ばれる苦しい時期もありました。

それでも師匠の今村豊選手の教えを守り、ストイックに努力を続け、悲願のSG優勝を果たしさらに「賞金王」になることを宣言しました。

2022年には通算2,000勝も達成し、まだまだ進化し続ける白井英治選手の歴史と魅力を紹介していきます。

目次

白井英治選手のプロフィール

白井英治選手を紹介
白井英治選手を紹介
  • 登録番号:3897
  • 生年月日:1976/10/15
  • 身長:173cm
  • 体重:52.6kg
  • 血液型:O型
  • 支部:山口
  • 出身地:山口県
  • 登録期:80期
  • 級別:A1級
  • 師匠:今村豊

主な戦績

  • デビュー戦 1997年5月22日下関競艇場
  • 初勝利 1997年6月13日宮島競艇場
  • 初優勝 1,999年1月24日(デビュー2年目)蒲郡競艇場
  • G1初優勝 2003年10月 平和島第49回周年記念
  • SG初優勝 2014年8月31日 第60回モーターボート記念

その他主なSG・G1戦績 SG

  • 2018年6月 第28回グランドチャンピオン決定戦

G1

  • 2003年10月 第49回トーキョーベイカップ
  • 2006年5月 モーターボート大賞
  • 2007年6月 第52回オールジャパン竹島特別
  • 2008年2月 第51回中国地区選手権
  • 2008年8月 第55回徳山クラウン争奪戦
  • 2011年7月 第58回浜名湖賞
  • 2012年4月 第60回海の王者決定戦
  • 2014年2月 第57回中国地区選手権
  • 2015年2月 第58回中国地区選手権
  • 2017年10月 第63回競帝王決定戦
  • 2019年3月 第66回海の王者決定戦
  • 2020年3月 第65回競帝王決定戦

デビューからこれまでの主な戦績と記録

「関門のホワイトシャーク」という異名の通り、巧みなハンドル捌きで鋭角的なターンを得意とする白井英治選手の戦績です。

グレード 勝率 1着率 2連対率 3連対率 優出 優勝
SG 8.09 22.0% 43.4% 62.6% 33 2
G1 7.23 26.3% 46.9% 64.7% 17 12
G2 8.21 39.0% 60.9% 73.9% 6 2
G3 7.50 43.1% 66.6% 79.8% 20 10
一般 7.73 53.7% 73.0% 85.9% 146 77
総合 7.73 37.0% 57.5% 73.3% 276 103

白井英治選手は努力家で真面目な性格

白井英治選手のボートレースとの出会いは、小学生の頃に父親に連れていかれたのがきっかけで、その頃からボートレーサーになりたいと思っていたそうです。

小・中学生時代は野球に打ち込み、高校生では空手と体を動かすことが好きだった少年時代。

高校卒業後にボートレーサーの養成所試験を受けますが、1度目は学科試験で不合格、2度目は減量による血圧が原因で不合格、3・4度目は身長オーバーによる不合格と、普通ならここで挫折してしまいそうなところ、諦めずに5度目の挑戦でやっとの思いで合格しました。

合格までの間、新聞配達のアルバイトをしながら理工系の専門学校に通っていたようだ。

記念やSG優出の常連も初優勝までの道のりは長く呼び名は「無冠の帝王」

白井英治選手がSG初優勝を勝ち取るまでに、デビューから17年の年月を要します。

SG初出場は、デビューから4年目の2001年、尼崎競艇場で開催された「第6回オーシャンカップ競走」です。

そして、SG初優出はその年の10月28日、常滑競艇場で開催された「第48回全日本選手権」でした。

SG出場は68回、優勝戦には14回も乗ったが優勝には届かない、という苦しい時代が続いていた…。

これだけの出場資格と優出する実力があれば、トップレーサーであることは間違いないと思いますが、なにかあと少し足りないことでSGレーサーには届かなかったようです。

その結果「無冠の帝王」という屈辱ともいえる呼び名がついてしまいました。

SG優勝戦で痛恨のフライング

2005年3月に多摩川競艇で行われたSG総理大臣杯、白井英治選手は順調に成績を残し、優勝戦の4号艇を勝ち取ります。

初優勝をかけた優勝戦、気合いのスタートを踏み込んだ白井英治選手。

しかし結果はわずか0.01のフライング。

SG優勝戦でのフライングは重罰になっており、向こう1年のSG出場停止、斡旋済のSGも出場取り消しというもので、SG初勝利を目指す白井英治選手にとっては、かなり遠回りを強いられてしまいます。

しかし、決して腐ることなく、今まで以上の成績を残すことに努力をしました。

2012年には年間最高勝率8.32という素晴らしい成績を残し、トップレーサーとしての実績を残しました。

あとはSG初優勝の栄冠を手にするだけです。

悲願のSG初優勝で見た師弟愛

師匠と抱き合う白井英治選手
師匠と抱き合う白井英治選手

2014年8月31日、ついにその日がやってきました。

若松競艇場で開催された第60回ボートレースメモリアルです。

  • 初日 4R5号艇2着 11R4号艇1着
  • 2日目 12R2号艇2着
  • 3日目 5R6号艇失格
  • 4日目 5R3号艇1着 10R1号艇2着
  • 5日目 11R準優勝戦 3号艇1着

3日目に落水失格という不運はありましたが、その他は全て2連対と好成績で迎えた準優勝戦

  • 1号艇 毒島誠
  • 2号艇 池田浩二
  • 3号艇 白井英治
  • 4号艇 松井繁
  • 5号艇 篠崎仁志
  • 6号艇 平山智加

豪華メンバーでの戦いでした。

ここで0.11のトップスタートで一気に捲った白井英治選手は優勝戦の2号艇を勝ち取ります。

そして、迎えた最終日12R優勝戦。

優勝戦メンバーは

  • 1号艇 谷村一哉
  • 2号艇 白井英治
  • 3号艇 寺田祥
  • 4号艇 辻栄蔵
  • 5号艇 池田浩二
  • 6号艇 三角哲男

1号艇は同じ山口支部の2期後輩にあたる谷村一哉選手。

もともとスタートの早い谷村選手は0.07と踏み込んだスタートを見せます。

しかし気合いの違う白井英治選手は、なんと0.00のタッチスタート!! 頭1つ抜け出した白井英治選手は、そのまま直捲りを決めトップでバックストレッチへ。

その後は落ち着いて(内心は違ったかもしれません)トップを守り切り悲願のSG初優勝となりました。

ピットに戻ると待ち受けていたのは、師匠の今村豊選手。

自分のことのように涙を流しながら抱きついて勝利を称える姿には感動しました。

その後のインタビューでも師弟の強い絆を感じた二人のコメントにますます応援したくなった方も多いのではないでしょうか。

2度目のSG制覇も師匠の前では直立不動

白井英治選手は今や誰もが認めるトップレーサーですが、決して驕ることなく、謙虚な姿勢で真面目な性格であると言われています。

その根拠ともいえる映像がこちら。

尊敬する師匠今村豊選手の前であるとはいえ、ファンのみなさんの前に出ている間、ずっと直立しているのです。

いろいろなインタビューなどを見ても、これほど長い間直立している選手を若い選手を含め見た記憶がありません。

しかもこの日は2度目のSG制覇した日です。

嬉しい気持ちや達成感が溢れ出てもおかしくない状況でも、白井英治選手のこの姿勢を見たら応援したくなってしまうのではないでしょうか。

師匠の引退会見では愛の言葉を贈る

2020年10月8日、白井英治選手の師匠 今村豊選手が引退を発表しました。

その引退セレモニーの際に、弟子の白井英治選手が送ったメッセージです。

師匠、40年間本当にお疲れ様でした。

僕をここまで育ててくれて、ありがとうございました。

本当に寂しいし、悲しいですけれど、これからは今村さんが唯一成し得なかった“賞金王になること”を、最高の恩返しと思って、日々精進していきたいと思います。

そして今村豊ファンの皆様、僕がこれからは、家もものすごく近いですし、家に遊びに行ったり、ゴルフに行ったり、僕がそばで見守っていきますので、どうか安心してください。

師匠、愛しています!

これをモニターで観ていた今村豊さんは、目に熱いものを浮かべて嬉しそうにしていたのが印象的でした。

この日が引退日と発表されていますが、9月28日の徳山がラストランでした。

師匠の引退はまだ公にできないので、涙を我慢しながらラストランから戻ってきた今村豊選手を迎えにいきました。

その後、最後に足併せをさせてもらって、涙を流しながら2周した姿は目に焼き付いていると白井英治選手が語っていたようです。

師匠との約束でもある「賞金王・白井英治」を達成する日を楽しみにしたいですね。

史上152人目 2,000勝の大記録達成

芦屋競艇場で2,000勝達成!
芦屋競艇場で2,000勝達成!

2022年2月25日芦屋競艇場で、ついに白井英治選手が通算2,000勝の大記録を達成しました。

前節、地元開催の中国地区選手権(G1)で1,999勝としていながら、勝ちに恵まれず、おあずけになっていた2,000勝でしたが、初日のドリーム戦できっちりと逃げて、見事達成致しました。

レーススタイルはスタートと鋭いターン

これまでのエピソードでも何度か出てきましたが、白井英治選手の持ち味は、スタートと鋭いターンです。

今期の平均スタートは0.13と早く、中でも4コースは0.10という踏み込みです。

スタート順位で見ても、1コースでは3.40ですが、4コースでは1.90と4カドでの気合いが数字に表われています。

節間を通して、スタートが見えている時の4コースはねらい目です。

白井英治選手は6枠で出場する際は、前付けをすることが多いです。

特に勝負駆けのレースでの前付けはスタートから一気捲りなどもありますので狙ってみるのも面白いです。

レーススタイルは「自在」

2コースでの差し・捲り、3・4・5コースでの捲り・捲り差しで1着があります。

どのコースからでも狙える白井英治選手ですが、直近では1〜4コースでのレースが多くなっていますので、5コースの時は2・3着狙いで舟券を購入する方が配当もいいかもしれません。

峰竜太選手もYouTubeチャンネルで話していましたが、白井英治選手は道中での位置取りが絶妙で、虎視眈々と上位着を狙っていると言っていました。

ぜひ道中での競り合いにも注目して、レースを見ると違った楽しみ方もできると思います。


こうだ
こうだ
競艇も好きだが、ボートレーサーも好き。
ボートレーサーを軸に考えて勝負することもあります。
そういう時は大体負けてしまうのですが。
よい子はマネしないでください。

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