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ボートレーサー養成所(競艇学校)とは?合格率や試験内容、「入学してからが地獄」と言われる訓練内容や規則を紹介!

ボートレーサー養成所(競艇学校)とは?合格率や試験内容、「入学してからが地獄」と言われる訓練内容や規則を紹介!

競艇選手(ボートレーサー)になるためには、ボートレーサー養成所(競艇学校)に入学し、訓練を積み、国家試験を受ける必要があります。

しかし、そんなボートレーサー養成所に入学できる人数は限られており、入学できたとしても厳しい訓練を乗り越えなければならないため、非常にシビアな世界だと言われています。

この記事では、そんなボートレーサー養成所の歴史から、受験内容・合格率、入学後の訓練の内容などをご紹介します!

目次

ボートレーサー養成所(競艇学校)とは?

ボートレーサー養成所(競艇学校)とは、日本モーターボート競走会(全国モーターボート競走会連合会)が競艇選手(ボートレーサー)を養成するために設置した施設です。

研修期間は1年間で、競艇選手になるための技術や知識を学んでいきます。

ボートレーサー養成所(競艇学校)の歴史

かつては全国各地の競走会に養成機関が設けられていましたが、1966年、競艇養成機関を一本化することを目的に、山梨県の本栖湖を訓練所とする本栖研修所(もとすけんしゅうじょ)が設置されました。

しかし、本栖湖の冬の水位変化が大きく養成課程に影響を与えるという理由で、2001年には福岡県に移設。

名称を「やまと競艇学校」として、新たな養成所が誕生しました。

そして2017年、やまと学校は「ボートレーサー養成所」と名称を変更し、さらに養成訓練費用の年間120万円が無償化されました。

ここまでの流れをまとめてみます。

  • 【1966年】「本栖研修所」を山梨県に設立
  • 【2001年】名称を「やまと競艇学校」とし福岡県に移設
  • 【2017年】名称を「ボートレーサー養成所」に変更・養成訓練費用が無償化に

また、ボートレーサー養成所は、競艇選手の養成だけではなく、現役の競艇選手も年1回義務付けられている定期訓練や、臨時訓練の際に使用されています。

ボートレーサー養成所(競艇学校)の倍率・合格率は?

ボートレーサー養成所の入学試験は年2回行われますが、合格率はわずか2%程度という非常に狭き門です。

直近の受験者数と合格者数を見てみましょう。

2019年・2020年の応募者数と合格者数

  • 【126期(2019年4月入学)】応募1,000名・最終合格52名・倍率約20倍
  • 【127期(2019年10月入学)】 応募796名・最終合格52名・倍率約15倍
  • 【128期(2020年4月入学)】 応募1,053名・最終合格51名・倍率約20倍
  • 【129期(2020年10月入学)】 応募1,024名・最終合格52名・倍率約20倍

1,000名程の応募に対し、合格するのはたったの50名程!競艇選手になるための道のりは、非常に厳しいことがよく分かりますね。

ボートレーサー養成所(競艇学校)の応募資格は?

訓練の様子(ボートレーサー養成所公式ホームページより
訓練の様子(ボートレーサー養成所公式ホームページより

ボートレーサー養成所を受験をするには、以下の応募資格を全てクリアしている必要があります。

  • 【年齢】15歳以上30歳未満
  • 【学歴】入所日において中学校を卒業していること
  • 【身長】175cm以下
  • 【体重】男子 49kg~57kg・女子 44kg~52kg
  • 【視力】両眼とも裸眼で0.8以上(コンタクト・フェイキックIOL「有水晶体眼内レンズ」手術は不可)
  • 【弁色力】強度の色弱でないこと
  • 【聴力その他の健康状態】選手養成訓練を行うのに支障のない者
  • 【その他】禁錮以上の刑に処せられた者及びモーターボート競走法に違反して罰金以上の刑に処せられた者、選手養成訓練中に成績不良又は素行不良により養成を取りやめられた者、反社会的勢力との関係が疑われる等モーターボート競走の公正を害するおそれがあると認められるに足りる相当の理由のある者のいずれにも該当しない者

身長・体重・視力等に関する厳しい身体的制限が設けられており、ボートレーサーになることの難しさがこの時点で分かりますね。

しかし、競艇選手は15歳から目指せるプロアスリートであり、未経験から1年でプロとしてデビューできるスポーツという魅力もあります。

さらにデビューしてしまえば年齢制限はなく、現在は16歳から70歳を超える競艇選手が現役で活躍しています。

ボートレーサー養成所(競艇学校)の試験内容

ボートレーサー養成所の入学試験は、1次から3次まであります。

【1次試験】学科試験・体力試験

1次試験では、学科試験と体力試験が行われます。内容は以下の通りです。

  • 【学科試験】国語・数学・理科・社会の4科目(高校入試程度の難易度)
  • 【体力試験】柔軟性・筋力・瞬発力を見るための試験

学科試験は国語・数学・理科・社会の4科目で、高校入試程度の難易度だと言われています。

各教科10問ずつ、マークシート方式で試験が行われます。

体力試験では、「柔軟性・筋力・瞬発力」を見るための試験が行われます。

つまり、競艇選手になるには運動能力だけではなく、勉強に関しても成績が良くなければならないということになりますね!

【2次試験】身体測定・適性試験・体力試験

第2次試験では、身体測定適性試験体力試験が行われます。内容は以下の通り。

  • 【身体測定】応募資格の条件を満たしているかを確認
  • 【適性試験】反応力や注意力を見るための試験
  • 【体力試験】持久力・筋力測定・柔軟性を見るための試験

身体測定では応募資格の条件を満たしているかを確認され、万が一試験当日に条件を満たしていない場合は、その時点で次の試験に進むことはできません。

適性試験では、ボート操作への適性を確かめるために、反応力や注意力を見るための試験が行われ、体力試験では持久力・筋力測定・柔軟性が試されます。

第2次試験の受験回数は、欠席・辞退含む5回までとされています。

【3次試験】面接・身体検査・適性検査

3次試験では、面接健康状態の確認適適性検査が行われます。

  • 【人物試験】面接
  • 【身体検査】眼科・耳鼻咽喉科・外科・内科・泌尿器科における健康状態の確認
  • 【適性検査】視覚、視野、音感、運動神経を見るための検査

内容を見ても、合格が難しい試験だということがよく分かりますね。

ちなみに、各試験ごとの合格者数は以下のようになっています。

  • 【1次試験】170~200名程度(倍率約6~10倍)
  • 【2次試験】70~100名程度(倍率約2.5倍)
  • 【3次試験】35~50名程度(倍率約2倍)

ボートレーサー養成所(競艇学校)は入学してからが大変!?

厳しい試験を突破し、晴れて「ボートレーサー養成所」に合格できても、卒業できるのはたったの50%程度だと言われています。

その理由は、訓練の厳しさに耐えかねて自主退学を選択する場合や、6ヶ月目にある進級試験の結果により強制退学となることがあるからです。

ボートレーサー養成所は全寮制となっており、全員が未経験からプロを目指すことになるので、卒業するまでの1年間非常に厳しい訓練をこなし、様々な規則に縛られることになります。

ちなみに、ボートレーサー養成所では男子も女子も区別なく訓練が行われます。

ボートレーサー養成所での1日のスケジュール

日朝点呼の様子(ボートレーサー養成所公式ホームページ
日朝点呼の様子(ボートレーサー養成所公式ホームページ

訓練生は、朝6時の起床から夜10時の消灯時間まで、厳しく管理されます。

スケジュールを見てみましょう。

  • 【6:00】起床
  • 【6:10】日朝点呼
  • 【6:30】掃除
  • 【7:00】朝食
  • 【7:50】国旗掲揚
  • 【8:00】課業開始
  • 【12:00】朝食
  • 【13:00】課業開始
  • 【16:55】国旗降下
  • 【17:00】夕食
  • 【17:45】自習
  • 【19:00】入浴・自由時間
  • 【21:00】掃除
  • 【21:30】日夕点呼
  • 【22:00】消灯

訓練生は、ブザーに合わせて起床します。そして点呼までの10分間で、着替え、布団の片付けなどを行う必要があり、ダッシュで点呼場所へ向かいます。

その後男性は乾布摩擦、女性はダンベル上げをして1日がはじまります。

1日のうち、自由時間は入浴を含めて2時間だけ。

土日も自由というわけにはいかず、土曜日は整備・学科の自習を、日曜日は午前中に草むしりをします。

つまり、週の中で休みは日曜日の午後のみとなります。

スケジュールを見ただけでもその厳しさがよく分かりますね。

寮は基本的に外出禁止となっていますが、年に数回、外出できる日があるそうですよ。

スマホの持ち込み禁止!厳しい規則の数々

ボートレーサー養成所は、スマホの持ち込み禁止、髪型は男性は坊主・女性はショートカットなど、厳しい規則があります。

公衆電話は週に1回使用ができ、この日は公衆電話前に順番待ちの行列ができるそうですよ。

部屋も相部屋となるため、ほとんどプライバシーがオープンとなる生活を送ることになります。

また、礼儀や態度についても厳しく指導され、時には叱咤を受けることもあります。

この生活が合わずに、退学を選択する訓練生も居るということですね。

まとめ:ボートレーサー養成所(競艇学校)は合格するのも卒業するのも大変だった!

現役の選手たちが、口をそろえて「地獄」と表現するボートレーサー養成所。

合格率2%という狭き門をくぐり抜けて入学するも、卒業するのはそのうちの50%程度という厳しい世界。

研修期間の過酷な1年間を耐え抜いて、ようやくプロの競艇選手になれるということです。

いま活躍している選手の全員が、この厳しい訓練を経てレースに挑んでいると思うと、選手たちがいかに強靭な精神力を持ち、迫力のあるレースを展開しているのかが分かってきますね。

もちうどん
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前までは当たらない宝くじを買いまくっていましたが…
競艇は当たりやすいと聞き、挑戦し始めました!
まだまだ初心者ですが、競艇で稼げるようになるのが夢☆

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