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競艇におけるイン屋とは?独特のテクニックである前付けや、イン屋がいる際の予想方法も伝授!

競艇におけるイン屋とは?独特のテクニックである前付けや、イン屋がいる際の予想方法も伝授!

今回はボートレースに存在する「イン屋」と呼ばれる選手について、様々な観点から紹介していこうと思います。
どの艇番に配置されていても、前付けと呼ばれるテクニックでインコースを狙うイン屋
ボートレースではインコースが有利なことは周知の事実ですが、果たして本当にイン屋は有利なのかどうか検証!
イン屋のメリットはボートレースで有利なインコースを取れることですが、デメリットはあるのだろうか?
イン屋の代表選手紹介では、イン屋と呼ばれる3人の選手を艇番別コース進入数を表にして詳しく紹介!
予想方法紹介では、イン屋がいる場合に注目すべきポイントも伝授していきます。

目次

競艇に存在する「イン屋」とは?どの艇番からでも1コースを狙う選手のこと!

ボートレースには様々な選手がいますが、「イン屋」と呼ばれる選手がいることはご存じでしょうか?
ボートレースでは1号艇の選手が1コース、2号艇の選手が2コースといわゆる枠なりに進入することが多いのですが、どの艇番からでも1コースを狙うのが「イン屋」です。
今回はそんな特殊な「イン屋」と呼ばれる選手について、様々な観点からご紹介していきましょう。

ボートレースには「イン屋」「アウト屋」と呼ばれる選手がいるが、今回は「イン屋」についての解説だな

ボートレースの特殊なスタート方式がイン屋が生まれた原因

ボートレースはピットがスタート場所ではない
ボートレースはピットがスタート場所ではない

ボートレースは「フライングスタート方式」というスタートの方法をとっていて、これは他の公営競技とはまったく違ったスタートの仕方なのです。
ピットから発進した選手が競艇場を半周した後でスタートするコースに進入するというもので、はじめから進入するコースが固定されていないのが特徴といわれています。
このスタート方式のため、選手たちは少しでも有利なインコースを取るために四苦八苦するのですが、その影響で生まれたのが「イン屋」という選手なのです。

「イン屋」という選手は、スタートするコースが決まっていないボートレースならではの存在というわけだな

イン屋の特徴である前付けとは?

前付けを狙って先行するイン屋
前付けを狙って先行するイン屋

「イン屋」と呼ばれる選手はインコースを取るために、「前付け」という特殊なテクニックを利用します。
前付けとはスタートラインを目指すときにインコースの選手の前に艇を付けるテクニックのことで、「イン屋」と呼ばれる選手は例外なく前付けを行っていますね。
ボートレースでは2Mをまわった順番にコースが決定されるので、イン屋は1号艇に前付けして1コースを奪うというわけです。

ピットからコースを半周し、2Mをまわった順にインコースとなるのでイン屋にとって、前付けは必須テクニックだぞ

イン屋が引き起こすメリット・デメリットとは?

4号艇から2コースを狙うイン屋
4号艇から2コースを狙うイン屋

ここまで紹介した「イン屋」の特徴だけだと、全選手がイン屋になりそうですが、イン屋にはメリットがあると同時にデメリットも存在します。
上記で紹介したように、イン屋のメリットはボートレースで圧倒的なアドバンテージを得られるインコースを取れることですね。

2コースのイン屋と抵抗した1コースは深イン状態になって
2コースのイン屋と抵抗した1コースは深イン状態になって

反対に前付けを行うことでスタート位置が深くなり、スタートで失敗する可能性が増すことがデメリットといえるでしょう。
ボートレースではスタートが重要といわれ、フライングや出遅れなどスタートミスに対するペナルティも重く設定されています。
応援する側としても、スタートに不安のある選手には賭けづらいものですので、なかなかイン屋の人気が上がらないのもデメリットといえるでしょう。

スタート事故だけでなく、スピードの乗りすぎで「差し」を決められたり、逆に遅れて「まくり」を決められるリスクもあるということだ

イン屋の代表選手:「西島義則(にしじま・よしのり)」

イン屋の代表選手である西島義則
イン屋の代表選手である西島義則
  • 登録番号:3024
  • 生年月日:1961年10月30日
  • 身長:166cm
  • 体重:59kg
  • 支部:広島
  • 出身地:島根県
  • 登録期:49期
  • 級別:A1級

イン屋の代表選手といえば「イン逃げの西島」「インの鬼」の異名を持ち、6号艇からでも1コースを狙うことで有名な「西島義則」ですね。
2024年8月には史上5人目となる通算3,000勝、同年9月には史上7人目となる通算5,000連対を達成するなど、実力のある選手です。
90年代には様々なSGで優勝を重ねていましたが、現在では一般戦やG3などで活躍していますね。
最近では2〜6号艇に乗った時には1コースではなく2コースを狙うことが多くなっていますが、やはりイン屋といえば西島義則でしょう。

【西島義則の艇番別コース進入数】

艇番 出走数 1コース 2コース 3コース 4コース 5コース その他
1号艇 1450 1432 14 3 1 0 0
2号艇 1070 266 783 15 4 0 1
3号艇 1005 259 531 188 20 3 1
4号艇 968 239 530 105 72 16 0
5号艇 942 244 496 114 30 45 1
6号艇 962 227 516 127 36 18 0

還暦を過ぎているが、未だに現役バリバリのスゴイ選手だ!

イン屋の代表選手:「今村暢孝(いまむら・のぶたか)」

深イン状態が得意なイン屋の「今村暢孝」
深イン状態が得意なイン屋の「今村暢孝」
  • 登録番号:3265
  • 生年月日:1965年1月19日
  • 身長:162cm
  • 体重:51kg
  • 支部:福岡
  • 出身地:福岡県
  • 登録期:59期
  • 級別:A1級

イン屋として有名な選手といえば、「深イン」状態で本領を発揮することで有名な「今村暢孝」を忘れてはいけません。
SGでの優勝経験こそありませんが、様々なSGに出走、G1でも幾度となく優勝を重ねているベテランですね。
近年では勝率が下がってきてはいるものの、4〜6コースに入ることが極端に少ない生粋のイン屋です。

【今村暢孝の艇番別コース進入数】

艇番 出走数 1コース 2コース 3コース 4コース 5コース その他
1号艇 1450 1432 14 3 1 0 0
2号艇 1070 266 783 15 4 0 1
3号艇 1005 259 531 188 20 3 1
4号艇 968 239 530 105 72 16 0
5号艇 942 244 496 114 30 45 1
6号艇 962 227 516 127 36 18 0

2024年10月現在は周回誤認のペナルティで斡旋停止中だが、こちらもバリバリの現役だな

イン屋の代表選手:「深川真二(ふかがわ・しんじ)」

2024年も大活躍中のイン屋「深川真二」
2024年も大活躍中のイン屋「深川真二」
  • 登録番号:3623
  • 生年月日:1974年6月6日
  • 身長:165cm
  • 体重:52kg
  • 支部:佐賀
  • 出身地:佐賀県
  • 登録期:71期
  • 級別:A1級

イン屋といえば、「深イン真二」と呼ばれる「深川真二」も忘れられないですね!
元々は同じ支部に所属している「上瀧和則」のスタイルを受け継ぐイン屋でしたが、上瀧が引退したので佐賀支部のイン屋といえば深川真二といわれるようになりました。
SGでの活躍は少ないですが、2024年は一般戦とはいえ6回優勝、その全てが1〜3コースという生粋のイン屋ですね。

【深川真二の艇番別コース進入数】

艇番 出走数 1コース 2コース 3コース 4コース 5コース その他
1号艇 1367 1322 35 4 2 0 2
2号艇 1119 143 922 30 15 6 0
3号艇 1082 132 444 439 50 14 1
4号艇 1065 134 126 137 328 32 4
5号艇 988 112 438 130 123 168 1
6号艇 1007 128 452 160 135 53 0

深川真二は現在でも活躍している数少ないイン屋の1人だな

イン屋がいるときの予想方法は?

ここまではイン屋について色々と解説してきましたが、ここからは予想を行うレースにイン屋がいた場合の予想方法について解説していきましょう。
イン屋が出走するレースでは、前述のようにイン屋がインコースを狙ってくるために隊列が乱れがちです。
そのため予想を行う際にはインコースを狙われた艇が抵抗するのかどうか、スタート隊列がどうなるのかを加味して予想を行わなければならないのですね。

イン屋がいるときはスタート隊列が乱れることになるから、スタート展示が重要になってくるぞ

インコースがイン屋の前付けに抵抗した場合は?

ボートレースではインコースが圧倒的に有利ということで、イン屋が前付けしてきた際に抵抗する選手も存在します。
とはいえ、前付けに抵抗すると例えインコースを死守できたとしても、スタート距離が短くなるのでインコースの有利が無くなってしまうこともあります。

前付けに抵抗した艇はイン屋と同じように深イン状態になるので、助走距離が足りなくなるぞ

ボートレースではスタートが重要といわれているので、前付けに抵抗する艇は評価を下げたほうがよいということですね。
反面、じっくりとスタートを準備できるイン屋のすぐ外の艇は評価が上昇、前付けに関わらなかったダッシュ勢も「まくり」が決まりやすくなるので評価が上がる傾向にあります。

前付けに抵抗した艇は勝率が下がり、関わらなかった艇の勝率が上がるわけだな

インコースが前付けに抵抗しない場合は?

イン屋に抵抗した場合にはスタート距離が短くなり、スタート事故を起こしやすくなることもあるので前付けに抵抗しないという選手も存在します。
こういった場合にはイン屋が深インにならずにインコースを奪取できるのですが、安易にイン屋に賭けてはいけません

スタート事故での斡旋停止はボートレーサーなら、誰しもが危惧する事態だから前付けに抵抗しない選手も多いぞ

イン屋にとってインコースをとるのはいつものことなので、深インにならなかったからといって勝率が極端に上がるわけではありません。
インコースの艇が前付けに抵抗しない場合は、イン屋が使っているモーターの出足・行き足を確認しつつ、スタートで他と差をつけられるかどうかを考えなければならないというわけですね。

前付けに抵抗する艇が出ない場合でも、安易にイン屋に賭けずにきちんと情報収集することが重要だ!

そもそもイン屋は勝率が高いわけではない!

イン屋はボートレースで有利なインコースを狙う選手ですが、だからといって勝率が極端に高いというわけではないのです。
上記で紹介したイン屋でも1コースの1着率は5〜6割程度と、2回に1回は負けているわけで、イン屋がインコースを取ったからといって安易に賭けるのは危険!
イン屋が出走しているレースでは、他の選手が前付けに抵抗するのか、モーターはどうなっているか、隊列はどうなるのかなど、様々な要素を加味して予想をする必要があるというわけです。

イン屋と呼ばれる選手は全員が大ベテランなので、そこまで勝率が高いというわけでもないぞ

イン屋の出走するレースは難しいので進入固定レースを狙う

進入固定レースはイン屋でもインを狙えない
進入固定レースはイン屋でもインを狙えない

上記のようにイン屋が出走するレースは予想が難しくなりがちなので、イン屋が出走しないレースを狙うというのも一つの手です。
また企画レースの一種である「進入固定」では、枠なりの進入が義務付けられているので、イン屋がインコースを狙えないレースとなっています。
競艇初心者など予想に慣れていない人は、こういったイン屋が出走しない、あるいはインに入れないレースを狙うのもよいでしょう。

イン屋といえど、進入固定の企画レースではアウトコースからの出走を強いられるぞ

まとめ:イン屋がいる場合には前付けに注意!予想も困難になりがちなので、イン屋を回避するのも手!

今回はボートレース界に存在するイン屋について、特徴や代表選手、予想方法などについて紹介してきました。
インコースが有利といわれるボートレースにおいて、どのコースからでもインコースを狙うイン屋は象徴的な存在です。
しかし、イン屋がインコースをとっても勝率はそれほど高くなく、予想も難しくなるので初心者の内はイン屋を回避するのも手だと思います。

予想をする際にはイン屋を把握することは重要だが、そもそもイン屋は数が少ないのでイン屋がいないレースを狙った方が楽だぞ


ローレル
ローレル
子供のころから大の車好きで、オートレースをやっていたが競艇の的中率を知って競艇に興味が出る。
夢は万舟券をたくさん当てて国産スポーツカーを買うこと。